Wi-Fiは何故有線接続より速度が遅いのか
Wi-Fi機器のパッケージに、最大速度がデカデカと貼ってあります。
この最大速度が実際に実測として見たことは、正直一回もありません。
有線LANでは、最大速度に近い速度が実際に測定出来ますが、何故Wi-Fiでは無理なのかを解説します。
調べてみると、特に日本特有の問題がありました。
障害物による速度低下(電波減衰)
Wi-Fiで利用している電波は、壁などの障害物によって減衰します(電波が弱くなる)
電波が弱くなれば、速度も落ちます。
下記のような建物の場合、要注意です。
- コンクリートの壁
- 断熱材が入った壁
- 金属
木造は比較的電波を通しやすいですが、下記のように断熱材の種類によっては電波が通りにくい場合があります(アルミ蒸着フィルムで囲ってあるタイプ)
アルミは電波が通りにくくなったり、反射してしまいます。
そのため、壁越しの通信速度は遅くなることがあります。
家電や通信機器による電波干渉
- 電子レンジ
- 子機付き固定電話(デジタルコードレス)
これらは2.4Ghzの電波を出す家電です。
この場合、Wi-Fiを2.4Ghzで利用している場合、家電を利用している間、接続が切断されたり、極端に速度が落ちたりする危険性があります。
対策としては
- Wi-Fiを2.4Ghzで利用せず、5Ghzで利用する(違う周波数の電波のため、干渉を受けず)
- Wi-Fiの親機を電子レンジなどの干渉する機器の近くに置かない
日本は住宅密集地域が多い
Wi-Fi環境として、住宅密集地域が多い日本は環境として最悪です。
住宅が密集していると、Wi-Fi機器の電波が密集する確率も高くなるからです。
集合住宅は特にそのような傾向が高く、下記のようにWi-Fi設定画面を見れば、Wi-Fiアクセスポイントだらけなんてことがよくあります。

このアクセスポイントが密集するデメリットは
- Wi-Fiチャンネルが空きが枯渇
- 接続が安定しない
- 速度が安定しない
等のデメリットがあります。
もちろんこのような場所では、Wi-Fiを最高のパフォーマンスで構築するなんて、夢のまた夢です。
戸建てでも、近所のアクセスポイントが結構な数見られますし、日本はWi-Fi構築するには向いていない環境といえます。
速度を上げるために帯域幅を広げる=速度向上にならない
Wi-Fiの速度を上げる手段として、設定によって帯域幅を広げる方法があります。
最近の速度が速いWi-Fi親機に表示されている最大速度は、帯域幅を広げる前提の速度です。
設定項目名称はメーカーよって様々です。
- デュアル/クワッドチャンネル機能(NEC)
- 帯域(バッファロー)
- チャンネル幅(エレコム)
設定値は、11ac規格5GHz接続の場合 20MHz / 40MHz / 80MHz / 80 + 80 MHz/160 MHz等があります(機種によって異なる)
この帯域幅を広げることによって、Wi-Fiの速度が向上するわけですが。
Wi-Fi電波が混雑している環境では効果なし
周辺でWi-Fiが飛び交っている環境では、帯域幅を広く設定したとしても、実際には広く使えてません。
帯域幅の広く設定は、無線の空きチャンネルがない限り利用できないからです。
Wi-Fiが飛び交い、空きチャンネルがない環境の場合、設定上80MHzにしたとしても、20Hhz動作してしまいます。
もちろん帯域幅が一番狭くなるわけで、速度も落ちます。
帯域幅を広げる=出力が落ちる日本の仕様
日本独自の仕様として、帯域幅を広げる場合、必ずWi-FIの出力を落とすように決められています。
例えば11ac規格 5Ghz接続の場合、最大空中線電力は下記のようになっています(Wi-Fi出力)
Hhzが帯域幅の広さ、mwが出力の大きさの値です。
20MHz | 10mW/MHz | ||
---|---|---|---|
40MHz | 5mW/MHz | ||
80MHz | 2.5mW/MHz | ||
160MHz | 1.25mW/MHz |
次世代高速無線LAN(IEEE802.11ac)導入のための技術的条件
見ていただければ分かる通り、帯域幅を広げれば広げるほど、Wi-Fi出力が落ちています。
Wi-Fi出力が落ちると、どうなるのか。
- 電波が遠くまで飛ばなくなる
- 障害物がある環境で、Wi-Fi出力が高い状態に比べて繋がらなくなる
- 隣の部屋での利用で速度が遅くなる
つまり、速度を高速化するには帯域幅が広げるのは必須な訳ですが。
Wi-Fi出力は落ちるため、電波が安定する同じ部屋以外は速度が落ちます。
日本でWi-Fiを使う限り、この日本の電波法の縛りがあり、Wi-Fiで実際に高速利用するのは難しいのが実情です。
日本ではWi-Fiの最大出力は決められている
では、他国ではどうかというと、例えばアメリカの場合、そもそも最大出力の多きさが全然違います。
アメリカでは電波出力1000mWの製品も利用でき、桁違いなWi-Fi機器を利用できます。
もちろん帯域幅による出力規制もありませんので、まさに速度を出すには理想的なWi-Fi環境が構築出来ます。
一方、日本での最大出力は、10mWです(個人利用Wi-Fi機器)
つまり、どんなに凄く高いWi-Fi機器を購入したところで、Wi-Fi電波の最大出力が10mW以上のものは日本国内には存在しません。
これ以上の出力が出来る機器を利用する場合、総合通信局に「登録局」の手続等が必要であり、無断で利用する場合、電波法違反となります。
なお、秋葉原などでこれら規制を無視した製品が過去販売された事がありましたが、摘発されています。
海外から購入して勝手に利用した場合も、通報された場合罰せられますので、絶対に行わないでください。
まとめ 日本はWi-Fiで最大速度を出すには不向きな国
結論を言えば、日本はWi-Fiを最高パフォーマンスで利用するには不向きという結論です。
- 速度を上げるには帯域幅を広げる必要
- 帯域幅を広げた場合、日本ではWi-Fi出力が半減以下に制限
- 日本では電波法でWi-Fi出力が規制
- どのWi-Fi親機を買っても最大出力は変わらず
速度を追求するなら、日本ではWi-Fiは諦め有線LAN接続を選んだほうが得策です。

上記の通り、最大1Gbpsの有線LAN接続で900Mbps以上の速度が出ています(NURO光接続)
理論値に近い実測が出るのが有線接続
一方、日本の様々な規制により、最大速度の理論値とは程遠いのが日本Wi-Fiの実態です。
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